2005年5月10日
イタズラ寒気
「おい、なんかにわか雨降りそうだな。」
お昼過ぎ、出社するなりボスがそう言い放ちました。
(あれっ?今日は晴れるはずじゃ…。)
外を見てみると、ほんとに雲が広がっちゃってます。
どよ〜ん。
さっきまでは晴れてたのになぁ?
数値予報を見てみると
そう、上空500hPaで−24℃の寒気が
北陸のあたりまでドカッと流れ込んでいるんです。
今日は北海道では平年より10℃くらい気温が低く、
旭川では日付が変わる頃から雨が雪に変わっていました。
それだけ寒気が強いってことなんですね。
寒気はにわか雨だけではなくて、
時には雷やひょうを降らせたりもします。
特に雹(ひょう)は5月に多く、
強い陽射しで暖められた所に寒気が流れ込むと
不安定な天気になるのです。
というわけで、予報が難しいんですよ…。
→今回の寒気に関して、気象人編集長からひとことあるそうです。
今日の森田語録…
「天気予報を外す三大パターンのひとつは寒気だ!」
ほかの二つについてはまた後日、、。
投稿者 元井 : 13:49
2005年5月 2日
天気不明
黄砂の影響で天気「不明」 仙台管区気象台(共同通信) - 4月30日
おとといの仙台の天気が「不明」となった件について、社内検討会を開きました!
詳しくは斎藤さん、よろしくお願いします。
30日、仙台管区気象台は、黄砂により上空の雲が観測できず、15時、18時、21時の現在天気を「不明」と発表しました。
当時の視程が30キロだったので、「煙霧」には当たらず、さらに空の様子も特定できなかったので「不明」としたとのことです。これについて社内で検討した結果、現在天気「不明」ではなく「煙霧」と発表すべきではないかということがわかりました。
以下に理由を示します。(気象庁観測指針より)1、黄砂などの現象によって、視程が1キロ未満、あるいは全雲量が10となった場合は、天気を「煙霧」とする。
2、濃霧のため空がまったく見えない場合は、これを雲とみなし雲量10とする。
3、黄砂、煙などが天空の全体または一部をおおい、雲が判別できない場合は濃霧にならう。ということなので、仙台の視程30キロ、雲の様子わからず、なら「煙霧」だということで社内見解が一致していますが、いかがでしょうか。
実際問題、天気「不明」とは、観測者がいなかったり、いたとしても電文が未入電だったりした時の話だと思います。しかし、黄砂のように北日本では非常に少ない現象だと、上記の観測指針の定義がわかっていなかったのではないでしょうか。(我々も初めて知りました。)
…ということです。
ちなみに天気不明の記号は◯の中に×が入ったもので、
煙霧の天気記号は◯の中に∞が入ったブタの鼻のようなマークです。
小学生の頃に読んだ「はれときどきぶた」という本(空からブタが降ってくる話し?)を思い出しました。
投稿者 元井 : 18:28
2005年4月28日
予報検討中
とある日の社内。
「やっぱり降ったね。」
「15時前後でしたね。」
「この寒気が…」
マップの人々が見ているのは、予報業務には欠かせない数値予報の資料です。
数値予報と言うのはですねぇ、天気予報用語集によると…
「大気運動を支配する物理法則をモデル化した大気に適用した大気の数値モデルを用い、観測値を初期条件としてコンピュータによる数理解法で解いた理論予報をいう」とあります。
てっとりばやく言うと、コンピューターシミュレーションによる予報です。
こんな風に壁一面にはってあります。
予報が複雑な時は、この資料の前で首をひねっている人がいます。
裏紙は重宝します。
天気予報が外れた際は
このブログ内で弁解…いえ、解説できたらと思います。
投稿者 元井 : 22:15