気象予報士とは・・・


「天気予報を仕事として扱う資格を持つスペシャリスト」

現在日本には、5,000人以上の気象予報士が存在します(2005年3月現在)。しかし、そ の存在意義がピンチを迎えています。

去年、2004年の夏は歴史的な猛暑となりましたが、そのときテレビ局などに「なぜ天気予報が当たらないのか?」という苦情が殺到したのです。これだけ科学技術が発達したのに、毎日の天気予報が当たらないのはなぜなのか? 森田氏は考えました。

「もう一度、気象予報士の仕事をみんなで見直してみようじゃないか!」それが、この芝居が始まった動機です。


この芝居で伝えたいことはふたつ。


ひとつは「気象観測にたずさわる人たちの熱い情熱!」
そしてもうひとつは「気象の知識は人々の命を救う!」ということです。

日本の最高気温は山形の40.8度が有名ですが、1923年(大正12)9月2日未明、東京で47.3度という高温が観測されました。ただし、この気温は正式な記録としては残されていません。
なぜなら、この高温は関東大震災の火災の熱で気温が上がったことによるものだからです。

でもここで大切なことは、まわりじゅう火の海の中で、この記録を観測し続けた観測員がいたことです。
時代は変わっても、気象データはこのような情熱のもとに収集されています。
そして気象予報士の仕事は晴れや雨を予想するだけではありません。気象の知識を、より多くの人に知ってもらうことも重要な役目です。

たとえば去年の暮れにおきたスマトラ沖地震では多くの犠牲者が出ましたが、地震のあとに津波が来るという知識をもっと多くの人が持っていれば、被害はもっと少なくなったに違いありません。

「気象にかかわる人の情熱と、気象の知識が人々の命を救う」
このふたつのことを、舞台を通して物語として多くの人に伝えます。